「させていただく」の正しい使い方|使える場面と言い換え
「確認させていただきます」「お送りさせていただきます」——ビジネスメールでよく見かける「させていただく」。 便利な表現ですが、どんな場面でも使えるわけではなく、使いすぎると読みにくい文章になってしまいます。
この記事のポイント
- 「させていただく」は、相手の許可を得て行い、そのことで恩恵を受ける場面で使う
- 許可や恩恵が関係なければ、「いたします」「します」で十分
- 「拝見させていただく」のような二重敬語、「読まさせていただく」のようなさ入れ言葉に注意
使ってよい場面の考え方
文化庁の「敬語の指針」では、「させていただく」は、基本的に①相手側(または第三者)の許可を受けて行い、②そのことで恩恵を受けるという事実や気持ちがある場合に使われるもの、と説明されています。
| 例文 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| 本日は早退させていただけますでしょうか。 | 適切 | 相手の許可を求めていて、恩恵もある |
| 資料を使わせていただきます。 | 適切 | 相手の資料を使う許可を得て、恩恵を受ける |
| 本日をもちまして閉店させていただきます。 | 許容される | 実際には許可は不要だが、相手(客)の了承を得る気持ちを表す |
| 私は山田と申させていただきます。 | 不適切 | 許可も恩恵も関係ない。「山田と申します」でよい |
| 資料をお送りさせていただきます。 | 言い換え推奨 | 「お送りいたします」で十分 |
言い換えの例
くどい本日の会議の議事録を送付させていただきます。ご確認させていただければと存じます。
すっきり本日の会議の議事録をお送りします。ご確認をお願いいたします。
二重敬語資料を拝見させていただきました。
正資料を拝見しました。
さ入れ明日は休まさせていただきます。
正明日は休ませていただきます。
一通に何回まで?
決まりはありませんが、一通のメールに「させていただく」が3回以上出てくると、多くの人がくどいと感じます。 まずは「いたします」「します」に置き換えられないかを考え、許可や感謝の気持ちを伝えたいところだけに残すのがおすすめです。
敬語チェッカーにメールを貼り付けると、「させていただく」の使いすぎや二重敬語も指摘します。
参考:文化庁 文化審議会答申「敬語の指針」(2007年)第3章
よくある質問
「させていただきます」を使うと失礼ですか?
失礼というより、使いすぎると「まわりくどい」「へりくだりすぎ」という印象を与えます。相手の許可や恩恵が関係しない場面では「いたします」で十分です。
「させていただく」と「さしていただく」はどちらが正しい?
「させていただく」が正しい形です。また「読まさせていただく」のように不要な「さ」を入れる「さ入れ言葉」にも注意しましょう。正しくは「読ませていただく」です。